「早く言ってよぉ」的なオリジナル曲の作り方ノート 一覧
0.はじめに~「キモい」の壁を超えていく
1.なぜ今、オリジナル曲なのか
2.オリジナル曲は作詞作曲DTM
3.オリジナル曲|作詞作曲のコツ・ポイント
4.それでも敢えてコード進行先行で曲を作るには
5.作詞講座|やってはいけない作詞
6.重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!
7.歌を鍛えるための個人的TIPS
8.匿名加害者からのクソリプ対策ラベリング
9.作詞作曲のためのDMN活性方法
10.音楽理論はマジにいらない!曲作りの近道とは
6.重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!
6-1.おさらいDTM!2MIXから始まるマスタリング
突然ですが、僕は空を飛ぶ夢を非常に頻繁に見ます。もはや異常なレベルで、良く空を飛んでいます。みなさんはいかがですか?
なにを急に言い出すのか?と思ったでしょうが、実はすでにジェットスーツが市販されています。つまり、夢じゃなくて、空を飛んじゃう人が既にリアルに存在しているし、これから増えていくわけです。空飛ぶ車の実現目標は、なんと2020年です。ビックリです。
レコード会社にいた時分の僕の口癖は、「車が空を飛ぶようになったら、音楽業界はガラッと変わる」でした。はたしてどうなるでしょうか。しかし、まずは音楽制作環境に関して言えばその通りになったと言わざるを得ません。パソコン一つあれば基本的にできるようになりました。想像はしていましたが、その進化は昔から比べると羨ましい限りです。
さて、【2.オリジナル曲は作詞作曲DTM】でご紹介した“2MIX”についてですが、以下に実際の2MIX画面を見ながらもう一度説明します。
以下の画面の通り、基本的に
【MIDIデータ】→→→【WAVデータ】
に変換することでミックスできるようになります。
このように2MIXはWAVの重ね合わせによって出来上がるのです。そして、この重ね合わせがマスタリングにおいても役に立つんです。今回はこの「マスタリング」について、早く言ってよ的に解説しましょう。
6-2.マスタリングの目標形はノリ(海苔)波形だけど・・・
ところで、DTMをいじり始めて大抵のみなさんが最初にぶち当たる壁は、市販曲に比べて「出来上がった音源の音量が小さい」ってことじゃないでしょうか?
具体的には音量だけではなく、「音圧」の問題です。音が迫ってくる圧力が違うと感じているはずです。大抵のみなさんは、これが機材の違いによるものだと勘違いすることでしょう。先ほどから言っているように、今や制作環境による違いというのはほとんどありません。だとすると、何かを改善していけば“音量が小さい”“音圧が小さい”問題は解決するはずです。
で、この音量・音圧改善問題に関して、WEB上で必ず言われるのが“ノリ(海苔)波形”なのです。知ってますか?海苔波形w。例えば以下の2MIX波形なんですが
このカタチのままだと、ところどころボリュームが十分でないわけです。だからといって無理やり音量を上げると音が割れてしまう・・・みなさん知っての通りです。
※ここで大事なのは、音が割れるぎりぎりまでマスターボリュームをあげることは必要だということです。このバランスは難しいですが、やはりボリュームが小さい2MIXを改善しようとしても、最終的に無理が生じます。
そのうえで、以下のようにこの波形を“海苔波形”に変えていきます。
そう。四角い海苔のようにベッタリした波形になりました。このノリ波形を作るためには、基本的にソフトウェアの機能の中にある以下の3つのエフェクトを使って行きます。
1.コンプレッサー
2.ダイナミクス
3.イコライザー
コンプレッサーとは音に空気を送り込んでぱんぱんに膨れ上がらせるエフェクトです。これで波形を四角い海苔型に膨張させます。次のダイナミクスは音割れなく音量を上げる補助のようなエフェクトで、固い核・音の芯を作ります。イコライザーは・・・いうまでもないですよね。一応、高い音や低い音を下げたり上げたりすることができるエフェクトです。良くドンシャリなどと言いますが、重たくかつキレがあるようにしたいという思いをかなえてくれます。
これらを組み合わせることで、音割れを起こさずにノリ波形にすることができます。これは各エフェクトのプリセットを使ったり、少しいじったり・・・個々に試行錯誤しないとわからないところです。但し、出来上がった波形がノリ(海苔)波形になっているなら、一定の目的を達成できていることが確認できます。
しかし、ここで問題。エフェクトをかけて、このノリ波形にした結果が問題なのです。
なんだかボリュームや音圧は大きくなって【迫力】は出たけど、期待に反してモワモワした音になっている感じがするんですよ。
ここからが「早く言ってよ的マスタリング」の本題になります。
6-3.ヘッドフォンで聞いた音が、ステレオで再現できないのはなぜ?
ところで皆さん。ヘッドフォンで聞いてる分には、自分の作った曲がとてもいい音に聞こえていることはないでしょうか?音源のクリーンな音が、そのままスピーカー越しに聞こえてくれればいいのに・・・いっそ聞き手にヘッドフォンでだけ聞いてくださいとお願いしたいくらいに。
しかし、もちろんそれじゃダメなんですよね。ヘッドフォンで聴こうが、部屋のステレオ、カーステレオ、PA越しのライブハウスで聴こうが、一定のクオリティーで音源が鳴らなければいけないのは当然のことです。
ところで、ヘッドフォンで聴いている最初の音は、先ほどお話した通り海苔波形にする前のこのカタチの音源です
この音源はいろんな意味でいろんなパートに無理をさせていないので、とてもクリアな音質です。各パートの音源が2MIXされているだけなので輪郭もはっきりしています。だからできればこれを活かしたいんです。
でも音圧と音量が足りていない状態。マスターボリュームを上げればヘッドフォンの性能の範囲で音割れしないレベルまで音を大きくできますが、ご覧の通り目指している「海苔波形」ではないわけです。
そこで、この問題を解決するとっておきの秘策があります。それが次の話です。
6-4 重ね合わせる?クリーンで迫力のある海苔波形とは
前述の話を受けて、もう一度問題点を一言でいうと、
「海苔波形にすることで音圧と音量は稼げたが、音がもわっとしてる。」
ということです。
上記のような海苔波形は、いわば「無理やり膨れ上がらせた音の迫力」です。ここに、音のクリーンさが加われば、申し分ないと思いませんか?
そのために、最もシンプルな解決策が、今回のタイトル
「重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!」
なのです。要はカンタン。以下の図のように
【クリーンな音】と 【迫力のある音】を2MIXすればいいだけなのです。
これは好みによるでしょうが、僕は
A. 青【クリーンな音】80% + 赤【迫力のある音】20%
B. 青【クリーンな音】70% + 赤【迫力のある音】30%
くらいじゃないかな?と思います。これはほんとに好みだと思います。
つまり以下の図の通り
【青:クリーンな音】+【赤:迫力のある音】=【緑:マスタリング音源】
となるわけです。
正確には、この【緑:マスタリング】にもう少し艶を加えるなどエフェクトを掛けますが、とにかくこのカタチでWAVの元を仕上げてしまえば完成したも同然です。
あとは、ヘッドフォン、自宅のステレオ、カーステレオなどで聞き比べて、最終調整すれば市販の音源そのものになります。
これはホントに簡単で効果があるやり方です。ぜひ試してみてください。
以下はこの方法でマスタリングした音源のサンプルです。参考にしてみてくださいね。
「早く言ってよぉ」的なオリジナル曲の作り方ノート 一覧
0.はじめに~「キモい」の壁を超えていく
1.なぜ今、オリジナル曲なのか
2.オリジナル曲は作詞作曲DTM
3.オリジナル曲|作詞作曲のコツ・ポイント
4.それでも敢えてコード進行先行で曲を作るには
5.作詞講座|やってはいけない作詞
6.重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!
7.歌を鍛えるための個人的TIPS
8.匿名加害者からのクソリプ対策ラベリング
9.作詞作曲のためのDMN活性方法
10.音楽理論はマジにいらない!曲作りの近道とは