作詞作曲|早く言ってよ的なオリジナル曲の作り方ノート


死後の世界はもう科学で解明されつつあります

「早く言ってよぉ」的なオリジナル曲の作り方ノート 一覧


0.はじめに~「キモい」の壁を超えていく
1.なぜ今、オリジナル曲なのか
2.オリジナル曲は作詞作曲DTM
3.オリジナル曲|作詞作曲のコツ・ポイント
4.それでも敢えてコード進行先行で曲を作るには
5.作詞講座|やってはいけない作詞
6.重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!
7.歌を鍛えるための個人的Tips
8.匿名加害者からのクソリプ対策ラベリング
9.作詞作曲のためのDMN活性方法
10.音楽理論はマジにいらない!曲作りの近道とは


7.歌を鍛えるための個人的Tips

7-1.早く言ってよ的、歌を鍛えるポイント


 歌を鍛えるポイント、という言い方。

誠に失礼で上から目線で、ボイストレーナーでもないのに生意気なわけですが、どうかこらえてお付き合いください。

僕は、基本「カラオケ通いだけで上達する」を前提にお話します。本格的にするなら、ボイトレしたほうがよいのでしょうが、僕自身、カラオケ通いの我流だけでやってます。生涯ボイトレに通ったことはありません。それでも、僕のレベルなら達成できると断言します。

とにかく、歌ものはなんと言ってもボーカルを鍛えないことには話になりません。そしてボーカルは、鍛えれば必ずなんとかなるものなんです。音が外れやすい人も、声が小さい人も、歌いまくればだんだん変わります。実際僕もトレーナーではないものの、必要に迫られて何人かにアドバイスをさせていただき、訓練の結果みなさん必ず少し良くなりました。(再三の生意気、失礼します)

そのうえで今回の早く言ってよ的な結論。
「ボーカルはスポ根で必ず上達する」

鍛えれば必ず変わる、肉体を使った楽器。それがヴォーカルなのです。裏を返せば、鍛えなければ上手くなるわけがないのです。あきらめてしまうから、上手くならないだけです。


 

以下、“ボーカルはスポ根”として、僕なりの鍛錬手順をまとめました 

 ・怒鳴る力!空気ではなく、エネルギーを振るわす
 ・裏声は必須!降りてくるものを表現するために、DMN活性の鍛錬を!
 ・ピッチをはずして、歌声の個性を作る。
 ・ラップはメロディーに通じる重要なスキル。



7-2.怒鳴る力!空気ではなく、エネルギーを振るわす



 まずなんと言っても、ボーカルに必要なのは声量です。ただ、良く言う「腹の底から声を出す」というのは、頭でわかっていても、すぐには実行できないものです。いいんですそれで。喉に負担をかけても大声で、ハイトーン&ロングトーンでパワーボーカルにトライしまくること。これしかありません。


 

 そのうち、息が切れて気絶しそうになります。そして自然に、「腹を震わせる」と声が続いて苦しくないことを悟ります。これぞアスリート。必要なのは声の量というよりは体全体のエネルギーの量なのです。極端にいえば、腹を震わせながら“怒鳴る力”なのです。

声量を出す訓練をすれば、逆に繊細に歌うことは、そこから学べます。とにかく、カラオケに通って“お安く”鍛えるのであれば、まずは裏声でなく地声で歌うキーをひたすらあげる訓練をすることです。それも練習の前半の、パワーがあるうちに。

高い声は出そうと努力すれば、半音ずつでも上がって行きます。しかし、地声でやる場合、どうしてもエネルギーであげる必要が出てきます。

自分の地声キーの限界を、さらに2度くらいはあげる練習ができれば、より効果的です。もちろん誰かに聴かせる時には、聞き手はあなたが下手だと思うでしょう。それでもトライして行きましょう。

 誰かに聞かれていればなおさら突破力が必要であることを自覚します。そして「腹から声を出す」ことに目覚めるのです。

先ほども言った通り、パワーボーカルができれば、繊細な表現も同時にできるようになります。マイケルジャクソンのバラードの繊細さはご存知でしょう。シュガーレイは知っていますか?ボーカルのマーク・マッグラスは元々パワーボーカルですが、繊細なボーカルに転身し成功しています。

パワーを先につけてしまえば、より繊細な表現ができるのです。そしてなにより、歌が空気を震わせて伝えるものでなく、エネルギーを震わせて伝えるものであることを体得します。

 ライオンの赤ちゃんが成長すると、迫力のある声で吠えるようになります。あれはなぜでしょう?成長して喉が太くなりましたか?確かにそれはあるでしょうが、本質的な違いがどこから来るか、わからないはずはないでしょう?生きるため、生き残るための生命エネルギーが、彼らにあの声を出させているのです。

 エネルギーを震わせて、歌声を出す。これがボーカルの基本です。避けてとおれない課題です。まずは、この練習が何をおいても一番最初の導入であることは、疑う余地はありません。


7-3.裏声は必須!降りてくるものを表現するために、DMN活性の鍛錬を!



続いて有効な訓練ですが、これはボーカルを鍛えながら、DMN活性の鍛錬「降りてくるチカラ」をつける練習です

 みなさんは、洋楽アーティストのコンサートはどの程度いくでしょうか?もちろん、一度も行ってなくても結構なんですが、行ったことがあればわかると思いますが、CD通りの歌メロディーで歌わないことが、凄く多いと思いませんか?

 まぁ、ボーカルのみならず、楽曲のソロも結構その時によってメロディーは違いますよね。日本のコンサートでも、たまにそうですが。

 洋楽は特に音楽が洗練されているので、かなり歌メロディーを自由に展開できるのです。

そこで、有効なのが、題して「デタラメ洋楽カラオケ作戦」です。例えばバックストリートボーイズとか、グループものとかが最適なんですが、サビのお決まりメロディーとかはちゃんとやって、あとはその時その時に「デタラメ即興ボーカル」をかましちゃうんです。しかも人前でw。この鍛錬はホントに歌メロ作りに直結します。また、繊細なボーカル力がとても身に付きます。

 そのために核になるのが、裏声テクニックなのです。

 
 

 降りてくるメロディー、すなわち即興メロディーは、正直なところ地声で表現できる限界の高さを越えて、ひらめきます。それを受け止めるには、裏声を駆使する技術が必須なのです。

 かつてのJPOPには、裏声禁止、裏声を使わない風潮があったと言えるのではないでしょうか。逆に今は、裏声が使えなければヴォーカリストとは言えない状況になってきていると言えませんか?音楽がグローバルにフラット化したいま、相手は世界です。裏声も捌けずボーカルをはることはできません。

 でも、自分の裏声は変だと思ってるボーカリストも少なくないと思います。

 とても大事なことを忘れています。
 裏声こそ、時間をかけて練習すれば出るようになるのです。少し時間は掛かりますが、裏声で歌いまくれば、ある日、急激にコントロールが可能になるのです。諦めずしつこく練習すれば、必ず出るようになります。この点はリード楽器と同じです。

 裏声の練習は、男性なら女性ボーカルものを裏声で練習すればいいし、女性なら、裏声を使うアーティストの曲を練習すればいいだけです。

 美空ひばりさんの裏声ではじまる「哀愁波止場」は、圧巻です。非常に有名な名曲ですが、聞いたことはありますか?ああいう曲を聞くと、音楽の神秘性に感動させられます。そんなレベルを要求してるわけではないですが、心底、裏声をバカにしてはいけません。裏声を逃げることは愚かです。必ず使えるようにならなければいけないと気づく時がきます。

 そして本題。裏声をマスターすれば、即興の幅は格段に広がるわけです。
 音階の自由を得て、晴れて即興の訓練=DMN(デフォルトモードネットワーク)の活性化の訓練に移行します。そう、先ほどの「デタラメ洋楽カラオケ作戦」の実行です。

 これを山ほどやれば、もう歌メロなんてスラスラ出て来ます。面白いくらいに。つまり、ギターソロを練習してるようなものなんですから。

 この、下の動画の曲はまさに、「デタラメ洋楽カラオケ作戦」の訓練の結果できた曲です。サビの決めの部分以外は全て即興=インプロビゼーションで作られています。寧ろそういうやり方でしか作れない曲だとも言えます。ぜひ、参考にしてみてください。







7-4.ピッチをはずして、歌声の個性を作る



 僕はプロフ通り、昔、レコード会社にいました。夜キャンって知ってますか?歌手の方はヒットするために、地元の名士はじめ、カラオケ店など、夜中に夜キャンペーンと称していろんなところをご一緒させて頂きました。

 そんな時に、今は引退してしまった、テレビでも引っ張りだこだったある演歌歌手の方に教わったことがあります。

「歌の個性、味の出し方は、つまりはピッチの外しかたなのだ」と。
 必死に歌メロをつねってるあなたw 正直おバカさんです。




 歌の神様。ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーを知らない人が、若い人の中に若干いることを、大変悲しく感じていますが、彼の後期の作品の歌いかたと、前期の歌いかたが違うのを知っていますか?

 ミック・ジャガーが何ゆえ神様か、というと、上手く歌うことが歌じゃないということを、僕らに教えてくれたからです。例えて言えば、彼はミュージックチャンプで点数を付けられない人なのです。なぜなら、はずすことこそ、美学だからです。

ボーカロイド全盛だった時期に追い求めた、歌メロピッチの正確さ。なんと、生歌でさえもピッチ補正するという、悪い習慣ができてしまいました。(ようするに“つねっちゃう”ことですw)僕はこれこそがボーカロイドが廃れた原因だと思います。

 ミック・ジャガーのC(ツェー)は、ミック・ジャガーのオリジナルのツェーなのです。例の演歌歌手の方も教えてくれました。あの方のオリジナルのツェーがあるのです。それこそが飽きの来ない歌の味なのです。

いかにはずすか。それは逆に正確なピッチを追及する耳の鋭さが産み出します。
 いうなればゴジラが放射能を吐くように、ボーカリストはひとつの音符を吐き出します。ピッチ補正ソフトを見ればわかるはずです。ツェーの波形は千差万別なのです。

一方、ボイストレーナーの方のなかには、信じられないことに「個性を殺すように歌え。どんな曲にもマッチさせられるように」と、教える方がいるんだそうです。もちろんごく一部の方でしょう。しかしこれにはさすがに「あ、ダメだな。」と思いました。その方の教えはナンセンスと言わざるを得ません。

 言っておきますが、フィールドはすでに世界に移行してます。個性のないボーカルで太刀打ちできるはずがありません。それは、馬鹿ですか、としか言えません。

求められるのは、個性。はずしかた。ピッチの外しかたなんです。

あなたの強烈なクセ。ピッチの外しかた。それを編み出す工夫が大事です。たとえカラオケ判定が高得点じゃなくても、あなたが歌ったとしか思えない歌が歌えれば、それが正しいのです。


7-5.ラップはメロディーに通じる重要なスキル






 ところで、みなさん。MCハマーを知っていますか?と、いうか、MCハマーのペプシのCMを、なんですが。

 ハマーがコカ・コーラを飲んだとたん、美声で「フィーリング」を歌う。観客の少年がハマーにペプシを渡す。ハマーがもとのラップマスターにもどるというストーリーです。

しかし、今やラップもメロディーも、どちらもさばけなければ、世界では通用しないかもしれません。たとえばファレル・ウィリアムスのように、クリエイティブからボーカルまで、ワンストップにこなし、ボーカルは裏声、ラップ、なんでもありです。

 理不尽なほどのフロントマンへの進化要求だと思うでしょう。しかし、実は違います。もともとボーカルにとって、ラップの訓練は、歌うことに直結する素晴らしいプラクティスなのです。本当は取り入れてしかるべきなのです。

 ラップの命はリズムと「空間表現=タメ」です。メロディーが無いので、よりクローズアップされるでしょう。しかも、ラップのバックトラックは歌ものより、よりシンプルなため、「空間(タメ)の作り方」こそがクールか否かを分けるポイントになります。

しかし、本来、歌ものは空間芸です。演歌なんか、空間芸の最たるものです。最近のアニソンとかは、隙間無いメロディーで埋められている観もありますが、あれはヴォーカルにとっては逃げです。昔の曲は文字数も少なく、空間をいかに個性的に作り上げるかが、ボーカルの腕の見せ所でした。

 エルヴィス・プレスリーのラブ・ミー・テンダー。ルイ・アームストロングのこの素晴らしき世界。空間の作り方の渋さ。ボカロには不可能です。間延びしたロボットボイスになるだけですから。

レディオヘッドを知っていますか?ロングトーンを多用したトム・ヨークのボーカルは、まさに人間しか作り出せない芸術。あれをボカロがやったら、どうなりますか?

空間(タメ)の作り方こそ、人間の感性であり、歌の命です。そして、その鍛練の場として、ラップは最適なのです。

 パフォーマンスに取り入れるか否かは別にして、ボーカリストであるならば、ラップの練習は必要不可欠です。少なくとも、恥ずかしくて披露できないレベルを、なんとか克服する努力が必要です。スポ根で。

とにかく、少しでいいから歌の練習にラップを取り入れましょう。決してラップを軽視してはいけません。やってみれぱ絶対わかります。かなり高度なスキルが必要です。

でも、間違いなく慣れます。やればやるだけ、慣れて来ます。それは裏声と一緒です。


7-6.スポ根を乗り越えて、あなたがフロントへ






 お気づきでしょう。ボーカルとは、なんとも「スポ根」で出来ています。みなさん最初からできてるように済まし顔してますが、実はかなりのスポ根なのです。

 あの吉川晃司さんの、最初の頃と後年のボーカルの違いに驚きませんか?郷ひろみさんだって、偉い違いですよね?ミック・ジャガーだって、あのライオンのような声は、最初からじゃ無いんですよ。

裏を返せば、スポ根すれば間違いなく上達します。それを、早く教えてくれればいいのに。教えてくれないから、みんな出遅れてしまいます。

 かつて足利義満は権力を盤石にするために、公家に認めてもらうため「笙」というとてもナイーブな雅楽器を、武士をしながら3年という極めて短期間に特訓し、あげく名手とうたわれました。本当に音楽は努力が形になる正直なものです。だから公家も認めたのです。努力無くして上手くなるわけがありません。

 もうひとつ極めて大事なこと。なぜ多くの人が自分の曲を自分で歌うのを「諦めてしまう」かと言うと、それは歌の技術の問題というよりは、突き詰めると作詞の問題です。

正直、どうでもいい歌詞を頑張って歌い続けられないわけです。例えて言えば、書き上げたいマンガや小説があれば、ペンを走らせ続けるのと同じ。言いたいことが明確ならば、納得できないボーカルを鍛えようと、自ら特訓するでしょう。

 歌に限れば、ニワトリより玉子が先なんです。ヴォーカル上達のために、本当は先に作詞を鍛えるべきかもしれません。

さぁ、いずれにしてもボカロ時代は終わりました。(違いますか?)

あなたはこれから先、スポ根で自らボーカルとなり、フロントマンになりますか?それとも、バックトラックに徹するだけにしますか?

 ボーカルへの挑戦。しないで諦めるのは早すぎるんじゃないですか?さぁ、スポ根を乗り越えて、あなたもいざフロントへ!





「早く言ってよぉ」的なオリジナル曲の作り方ノート 一覧


0.はじめに~「キモい」の壁を超えていく
1.なぜ今、オリジナル曲なのか
2.オリジナル曲は作詞作曲DTM
3.オリジナル曲|作詞作曲のコツ・ポイント
4.それでも敢えてコード進行先行で曲を作るには
5.オリジナル曲を聞いてもらうための作詞講座
6.重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!
7.歌を鍛えるための個人的Tips
8.匿名加害者からのクソリプ対策ラベリング
9.作詞作曲のためのDMN活性方法
10.音楽理論はマジにいらない!曲作りの近道とは