作詞作曲|早く言ってよ的なオリジナル曲の作り方ノート


死後の世界はもう科学で解明されつつあります

「早く言ってよぉ」的なオリジナル曲の作り方ノート 一覧


0.はじめに~「キモい」の壁を超えていく
1.なぜ今、オリジナル曲なのか
2.オリジナル曲は作詞作曲DTM
3.オリジナル曲|作詞作曲のコツ・ポイント
4.それでも敢えてコード進行先行で曲を作るには
5.作詞講座|やってはいけない作詞
6.重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!
7.歌を鍛えるための個人的TIPS
8.匿名加害者からのクソリプ対策ラベリング
9.作詞作曲のためのDMN活性方法
10.音楽理論はマジにいらない!曲作りの近道とは


2.オリジナル曲は作詞作曲DTM

2-1 オリジナル曲という録音物を制作する意味


 オリジナル曲を作る。皆さんも日常生活の中で時々デタラメ鼻歌音楽を作ったりするでしょ?音楽に溢れた現代生活の中ならなおさら。昔からメロディーを作る人はいて、その中の名曲は民謡などとして歌い継がれてきた。すなわち前述の「ミーム」です。

ひとに聞いて貰える歌を作ることはなかなか大変なことではあります。他人の生活の大事な数分間をいただくことになるとすればなおさら。録音物である固定音源としてしっかりと作り込む必要もあります。なんと言っても音楽は人に聴いてもらえた時はじめて存在するものです。聴く人の事を考えずに作ることはできません。
コンサートホールでの演奏会。自宅で弾き語りのライブパフォーマンス。
このようなライブパフォーマンスを発信するのには、動画としての録画で十分でしょう。聞き手はライブ感を大切にし、それを求めているわけで、何よりリアルタイムな演奏技術と感性、感情表現に感動を覚えているわけです。これは録音物である固定音源では成り立たない世界です。

 また、Youtuberなどのパフォーマンスも、ライブ感が重視されるコンテンツでしょう。如何に楽しい時間を作りだすか。有益な情報を発信するか。その話術と人となりに磨きをかけて、時に人に寄り添い、寂しさを埋めるような存在ですらあります。

 それに比べて、わざわざ音源を固定し人に伝える「オリジナル曲という音源を制作する意味」とは、なんなんでしょうか?

 皆さんも、鉄拳のパラパラ漫画「振り子」はご存知でしょう。僕はあの作品に、オリジナル曲として音源を固定する意味のルーツを感じています。すなわち、5分足らずの短編ストーリーとして、聞き手に楽しんでもらうエンターテイメントを制作することが、音源として固定するオリジナル曲の存在意義ではないでしょうか。





 そんな録音物が、暇な時間に聞き手の心の隙間を埋めるサプリのような存在であったらうれしいかぎりですね。鉄拳のパラパラ漫画みたいに。

 少なくとも聞き手の時間をもらう限り、有意義な時間にする必要があるという意識が、クリエイターには必要だと思います。そして他者に有意義な時間を与えられるか否かが、これからの世の中を生き残る人間すべてに課せられる、共通課題なのかも知れません。

2-2 DTM=ディスクトップミュージックという道具とはどんなもの?


 前述の通り、人に聴かせるための録音物を制作する道具こそ、DTMです。

 DTM=ディスクトップミュージックとはすなわち、パソコンを使って音源を作ることです。DAW=デジタル・オーディオ・ワークステーションともいいます。

 以下の図の通り、パソコンのハードディスクに音を重ねあわせて、最終的には左チャンネルと右チャンネルの2トラックの音源(2MIX)にする行為といえます。

 図にあるようにDTM/DAWはおおきく4つのプロセスで成り立っています。

 1.MIDIキーボードでDTMに各パートのMIDI信号を打ち込む、
 2.MIDI信号でパソコン内のソフト音源を鳴らして、カラオケをハードディスクに録音
 3.オーディオインターフェイスから歌やギターなどの生演奏をハードディスクに録音
 4.ハードディスクに録音した内容を同期してバランスよく合体録音(2MIX)




 詳しくは是非こちらの動画もご覧ください


 基本的にDTM(DAW)のソフトはMIDIという規格で動くデジタル信号を打ち込む機能と、ハードディスクにAUDIOデータ(WAVデータ)として焼き付ける機能を持っています。

 まずはMIDIキーボードで各楽器ごとのMIDIデータを打ち込むことでカラオケのMIDIデータを作ります。この段階ではまだカラオケは普通のCDで聞けるものになっていません。(このMIDIデータを全自動で作ってくれるのが、前章で紹介した自動作曲ソフトBB25というわけです)

 MIDIデータのままでは、ただのデジタル信号なので、AUDIOデータに変換(つまりMIDIをWAVになるように録音する)しなければなりません。たいていの場合「フリーズ」という名前の機能でそれを行うのですが、DTM/DAWによっては呼び方が違います。それによってMIDIをWAVにします。

 そしてVOCALやギターをAUDIOデータとして録音して、カラオケと合体(ミキシング)するわけです。みんな、最終的にはミキシングによって2Mixと呼ばれる2チャンネルの音源にして、聞き手の左右の耳から、そこに至る全ての思いを届けるのです。

2-3 DTM/DAWがボーカル入りの音源を作りだす。ミキシングという作業



 2Mix=全ての思い、とは大げさ且つ抽象的過ぎましたね。結局のところ(カラオケ)と(歌)を一つのファイルになるように、新しいトラックに同時録音することで音源は一応最初のカタチになります。これをミックス=ミキシングといいます。それをもっと細かく図にすると以下のようになります。

 まずは前述の通り、MIDIキーボードを使ってMIDIデータの状態でカラオケトラックを作っていきます。この時、ボーカルメロディーも仮に入れていくことをお勧めします。(この点については別の章で詳しく解説します)

 この時、MIDIキーボードで作り上げなくても、BAND IN A BOX などの自動作曲プログラムデータをインポートするだけでもトラックは出来てしまいます。

 カラオケの基本は絶対必要なリズム隊(すなわちKEYBORD/GUITAR/BASS/DRUM)と、ボーカルメロディーに絡む飾り(ソロ/オブリガート/ストリング)などに分けて考えるとよいでしょう。これらはすべて、ボーカルメロディーの邪魔をしないように作らなければならないので、VOCALメロディーを仮に打ち込んでおかないと、あとで困ることになります。




 なお、MIDIデータの状態では、まだ自由に音の高さを調節することができます。つまり自分の音域にあったキーに調整することができるのはこの段階ですので、仮歌で試して自分に無理のないピッタリのキーを探すことがとても重要です。

 そして出来上がったMIDIファイル。先ほども言った通り、そのままでは音源になりませんから、MIDIをAUDIOファイルに変換する作業が必要になってきます。以下の図をご覧ください。




 図を見るように、まずは各楽器のパートをフリーズしていきます。つまりKEYBOARDやGUITARなどのMIDIデータで、PCの中にあるソフト音源を鳴らして別のTRACKに録音していくカンジです。

 このようにMIDIデータをひとつづつAUDIOデータに変換し、そのすべてを再びカラオケマスターとしてミキシングします


 

 カラオケマスターができれば、今度はそれに合わせて歌を録音します。
 当然、歌うときは一機にフルコーラスを歌う必要はありません。1番だけ、サビだけなど、自分の調子に合わせて歌ったあとで、すべてのボーカルトラックを一つのTRACKにすればいいのです。これがDTM/DAWのいいところです。

 ところで実は、上手く歌えないときにボーカルのピッチ補正をする機能さえ、今のDTM/DAWには備わっています。利用できるものは利用しても問題はありませんが、僕はピッチ補正は使いません。先ほど言ったように、上手くいかなければ歌い直しできるんですから、歌いなおせばいいんです。詳しくは後述しますが、ピッチ補正は極力使わないことをお勧めします。

 とにかく、DTM/DAWがあなたのオリジナル曲を描くための画用紙であり絵の具であり絵筆なのです。こちらだけではありませんがいろんなサイトでも紹介しているように、今ではただで使えるソフトもあります。昔から考えると夢のようです。まずは気軽に試してみてください。(但し恐縮ですが自己責任でw)

 https://dtm-hakase.biz/258/


2-4 オリジナル曲は、作詞・作曲・DTM



 実際にオリジナル曲を制作する道具であるDTMについて紹介してきましたが、もちろんこれだけで曲ができるわけではありません。だけど大丈夫。オリジナル曲を作りたいとき、あなたの先生は実にたくさんいます。

 結局、オリジナル曲の制作ってこんなに難しいんだよってカンジで教える人は、微分積分を難しく教える先生と一緒です。「曲線の傾きを図るのが微分で、瞬間速度が知りたいから使うものです。」「曲線の面積を図るのが積分で、こいつがないと、3Dのリアルなゲームを皆さんができないと言うわけです。」というふうに、その存在理由について語ってくれると、理解の扉が開いてきます。

 つまり曲作りも同じです。どういう理由でその曲があるのか。どういう要素で今聞いてる音楽ができていて、どう編み上げているか分析できれば、曲はできる、というわけです。だから、オリジナル曲を作りたいとき、あなたの先生は実にたくさんいます。音楽を作るために、他人の音楽を聞くことは極めて重要です。ただ聞き流さずに、聞いてる好きな音楽を微分積分、素因数分解する力がつけば曲を作ることができるわけです。

 結局オリジナル曲の3大素因数といえば、以下の3つになるでしょう。

 1.作詞
 2.作曲
 3.DTM


 人に聴いてもらう。それを真摯に考えると、上記の3つの素因数のどれひとつをとっても、全力を注ぐべきなのです。そして他人の心に至るまでの3つの組み合わせは星の数ほどあるわけです。

 実のところ、3つの素因数が化学反応を起こすことを期待しながら、リアルタイムで同時進行で編み上げていくのが音楽制作です。作詞と作曲とDTMは連携して行う必要があります。

楽曲をつくるには、前の章でも言った通り最低でもこのワンフレーズを伝えたいという場所を大事にしながら作ることが重要です。

 仮にこのワンフレーズを「カプセルポイント」とでも名付けてみましょう。あなたの伝えたいことをしっかりこの「カプセルポイント」に叩き込み、他人に短時間で1回で伝えることに全力を注ぐべきなのです。これは、企画のプレゼンテーションと何も変わりません。

 そして「カプセルポイント」は、1楽曲に複数なくてもいいんです。いや寧ろ、沢山あったらダメダメですw



 もっと具体的に言いましょう。先ほどのDTMの仕組みを思い出してください。MIDIデータはいろんな意味で自由に編集できる状態にあります。いわゆる鉛筆書きのデッサンの状態です。

 あなたは一体何を最低限相手に伝えたいのですか?今回の曲で。これを自問自答してみてください。つまり企画書のテーマです。

 あなたがコピーライターなら、実際にテーマが言葉として出てくるんでしょう。じゃあその字数に合わせた、耳に残るメロディーって、どうなるでしょう。
 それが浮かんだら、VOCALダミートラックにMIDIデータをまず打ち込んでください。次にwordかメモ帖にその言葉を打ち込んでおきます。

 だが、あなたはコピーライターでもなく企画書も書かない学生なのかもしれません。それなら、もはや、降りてくる&聞こえて来るのを待つしかないでしょう。

 そうです。前述のデフォルトモード・ネットワーク(DMN)です。いま、科学的に注目されている脳の活動 ”デフォルトモードネットワーク” ぜひググって見てください。ひらめきが発生する際は脳の活動が通常とは違うんです。何にも考えない時にこそ特に、作曲のアイディアはでてきます。それを繰り返していると、降りてくる頻度は格段に増してきます。前述の通りDMNは間違いなく鍛えられます。これを鍛えることこそが、作詞作曲上達への一番の近道です。

 とにかく、このメインテーマを決めちゃった方が絶対にイイんです。MIDIデータで。ここが作曲の出発地点です。それは作詞に関しても同じです。メインテーマを先に書いて、それを山場にするための背景描写を作っていけばいいんです。(作詞・作曲については次章で詳しく書きます)

 そう考えて、もう一度好きな曲を聴きなおしてください。作者の意図は違うかもしれないけど、あなたがどうしてその曲が好きなのか、「カプセルポイント」が見えてくるでしょう?どうですか?ぜひ分析してみてください。

2-5 心のカプセルを他人の心に届ける、素晴らしい作業。



 いずれにしてもこれからの時代、ひとりひとり、より有意義な情報をクリエイティブしていかなければならないのです。だから、あなたが他人に届けるための心のカプセルは、音楽を作らなくても用意しなければならないモノなんです。

 一億総ライター時代であり、総クリエイター時代の今日、あなたが今目指そうとしているのは、音楽という手段を使ったオリジナル曲の制作者なんでしょう?知ってますよ。あなたがただ目立ちたくて、カッコを付けたいという理由だけでオリジナル曲を作ろうとしてはいないことを。それだけのためなら、ほかの道を選ぶことができます。今の時代ほかの道はいくらでもあります。オリジナル曲を作ることでこれからの時代に殴り込もうとするあなたを、僕は尊敬します。

 なので、カプセルの事例として、恥ずかしながら最近アップした自分の新曲で、一発暴露します。

 「ネガティブキャンペーン」というこの曲
 その心は、“ネガキャンするような人達も実は救いを求めてんじゃないの?”っていう想いだったりします。ネガキャンなんか下らないからやめようよって想いなんです。

 そのために作ったカプセルポイント。それは正に作詞+作曲+DTMを同時に行わないと生まれないものでした。

 僕は「ネガティブキャンペーン」という言葉をAメロからサビの間につないでいます。この言葉の部分を曲のカプセルポイントにすると決めていたので、目立たせようと画策したんです。

 そこで、打ち込んでいる時に、一回目の「ネガティブキャンペーン」は12小節、二回目は16小節、三回目は20小節にと、徐々に増やしたんです。作詞+作曲+DTMが連動しないと、こういうカプセルポイントは作れないんです。

 この手法は敬愛するザ・ローリングストーンズの得意技です。宇多田ヒカルさんでもたまに見かけます。人の曲の分析も大事です。

 そのほかにも作詞+作曲+DTMの連動ならではの仕掛けを入れています。お時間がありましたら一度お立ち寄り頂けたら幸いです。








「早く言ってよぉ」的なオリジナル曲の作り方ノート 一覧


0.はじめに~「キモい」の壁を超えていく
1.なぜ今、オリジナル曲なのか
2.オリジナル曲は作詞作曲DTM
3.オリジナル曲|作詞作曲のコツ・ポイント
4.それでも敢えてコード進行先行で曲を作るには
5.作詞講座|やってはいけない作詞
6.重ね合わせる?!早く言ってよ的マスタリング!
7.歌を鍛えるための個人的TIPS
8.匿名加害者からのクソリプ対策ラベリング
9.作詞作曲のためのDMN活性方法
10.音楽理論はマジにいらない!曲作りの近道とは